桃の木の新梢が伸び始めるのと同時に、桃の種の発芽が始まりました。
下の画像は秋に拾い集めた種から芽を伸ばし始めた桃の苗たちです。
ただし、これらは台木の苗でこのままでは食べられる桃はできません。
この苗たちをひと夏育て、穂木の芽を接いで初めて美味しい桃のなる苗木となります。(芽接ぎの様子は以前の投稿「自家増殖(芽接ぎ)」もご参照ください。)
当園では桃の台木を3種類育てていて、左のコンテナの赤い葉も台木の苗です。
正確な名前はわかりませんが、赤葉台と呼んでいます。
赤葉台を使った桃はまだ育てたことがないので詳しいことはわかりませんが、葉っぱが赤いため穂木の芽と区別しやすく、間違って育てる心配がないのはもちろん、拾いきれずにそのまま生えてきた苗も見つけやすく便利です。わざわざ種拾って育てなくてもいいかも?
次に、真ん中のコンテナがおはつ桃台木。
春先の芽の動き出しが早く凍害に弱いといわれていますが、樹勢が強く、発芽率も高いとされています。
私の経験上もその通りの印象で、1年養成苗を2021年に植えたものが既に立派に育っています。
2年目で少し誘引し、摘果などはせず剪定のみで育ててますが、桃の実の重みに負けることなくそそり立ち、樹高はすでに4mぐらいあります💦
最後に、右のコンテナがひだ国府紅しだれ台木。
発芽率が低いとされており、コンテナの様子をみてもその通りなんですが、春先の動き出しが遅く凍害に強いといわれています。
私の経験上も、新梢の伸びるタイミングがおはつ桃より遅いと感じます。
春先の霜による凍害が問題視されるようになったためか、台木として紅枝垂れ台が注目されていますが、元は観賞用の花桃であり、その花はボリュームのある濃い赤の八重です。
春先の動き出しが遅いという性質を踏まえると、発芽のタイミングも遅いのかも。
今年は育苗畑への定植を急がずにもうしばらく様子を見てみようと思います。
さて今日は秋の芽接ぎに向け、これらの苗木たちを育成場所へ植えつけようと思います!