今回は桃の生理に関する真面目なお話です。
今日は生育調査の日だったので、作業の合間に同席させてもらいました。
生育調査は、各農家が持ち寄った桃の実の重さの測定が行われます。
測定結果の平均からそれぞれの園地の生育を判断したり、
同時期の以前のデータとの比較から、今後の袋かけや収穫の時期を予想したり、
その他、病害虫の発生状況を共有したりと色々な議論が行われています。
ところで、桃の実の発育は3期に分けられ、第1期と第3期には
果実が肥大するのに対し、第2期には種の成熟が進みます。
そのため第2期は硬核期とも言われています。
今日はその硬核期の終盤(およそ満開後60日)にあたるため、
種の状況についても確認されていました。
すると写真の通り、なんだか様子がおかしい実がたくさん。
これは核割れと呼ばれ、種が成熟する中で、果実の肥大や
核の硬化など、何らかの圧力で核が割れてしまうという症状です。
核割れがひどくなると、その実の発育は止まり、木から落ちてしまいます。
この核割れ、驚くことに岡山を代表する”清水白桃”で特に多く発生するそうで
今日確認したところでは8割がこの核割れを起こしていました。
清水白桃に関しては核割れは管理の問題ではなくそういう品種だとのこと。
核割れしたものが全てダメになるわけではないとはいうものの、
作る側からするとなんとも厄介な品種に思えます。
なぜそんな桃が岡山の代表品種なのか…
何か歴史的な背景がありそうな…
桃の生理や経営以外にも、学ぶべきことがありそうな予感です。
食べればそんな疑問は吹き飛ぶほど美味いのかもしれませんけど。
ちなみに、はなよめ(極早生桃)の収穫予定日まであと10日を切りました。
いよいよ桃が食べられますよ!